ついつい機材熱に燃えてしまう。今までどんだけカメラを買っては売り飛ばしてきたか。

今も新しいカメラが欲しい気持ちがメラメラしたり、理性で落ち着かせたりと大変だ。
振り返ってみれば、まともに壊れるまで使ったカメラというのは一台だけだった。オリンパスのOM-1。ある日シャッターが下りなくなった。内部の部品の摩耗だろうか。なにか壊すようなことをした記憶は無い。

このカメラは初めて買ったフィルムカメラでもあった。50mm f1.8とのセットで2万5千円ほどで買った。今は無い、錦糸町の駅ビルにあった中古カメラ屋で購入した。

このカメラでたくさん撮った。朝早く起きて、会社まで徒歩通勤しながら撮った。でも、このカメラが壊れてレンズは全部処分してしまった。不動のボディだけが今もある。

壊れるまで撮る。それだけ、たくさん写真を撮った、それだけ写真に入れ込んだ結果なのだと思う。

新しいカメラを買うことばかりを考えるのではなくて、まずは手元のカメラでやり切れることをやり尽くす。それが写真という道の辿り方なのかもしれない。